2011年08月28日

ゴチカリス

ゴチカリス
Goticaris longispinosa
体長:数ミリ

gotikarisu11.JPG

スウェーデンで発見された小さな節足動物です。
以前に掲載したカンブロパキコーペと同じ地層から見つかるそうで、近縁の動物と言われています。カンブロパキコーペは、巨大な一つ眼にド肝を抜かれますが、こちらは、まさかの三つ眼です。
大きな複眼の両側に柄が伸び、その先に1対の小さめの眼がついていますが、この第二第三の眼は明暗を見分けられる程度の性能だったのではないかと言われています。その用途はどんなものだったのでしょう。
一つ眼ではできない立体視を補う?あるいは、上から降り注ぐ太陽の光をもとに自分の姿勢を知るためのセンサー?それとも、ある特定の波長を反射する獲物を専食していてそれを感知するため?などなど、色々想像が膨らみますね。

posted by センザキタツヤ at 23:08| Comment(0) | TrackBack(0) | その他の地域の動物 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年05月24日

ディアニア

ディアニア
Diania cactiformis
体長:数センチ
diani_04.jpg
中国で最近発見された動物。姿がサボテンに似ているというので「歩くサボテン」というニックネームが付けられました。中国のカンブリア化石の有名産地、チェンジャンのある雲南省で見つかっています。
分類としては葉足類動物というそうで、この中には、カンブリア紀のスターさんであるところの、ハルキゲニアアユシュアイアが含まれます。現生動物ではカギムシが含まれるそうです。
ディアニアが注目される大きな理由は、柔らかい、芋虫のような脚を持っている葉足動物から、エビやカニ、昆虫のような節足動物が生まれてきた証拠かもしれない、という点。ハルキゲニアっぽい形の脚が硬化して、節構造が見られます。
ただ、これがサボテンに見えるか...どうか...というと、どうなんでしょう(笑)。
植物ならギリギリ、イワヒバにはみえるか...。
あと雰囲気だけなら、ウミグモ君に似ているかも。
posted by センザキタツヤ at 13:03| Comment(0) | TrackBack(0) | その他の地域の動物 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年06月15日

カンブロパキコーペ

カンブロパキコーペ
Cambropachycope clarksoni
体長:1.5〜数ミリ
cambropachycope_07.jpg
一つ眼の節足動物。
スウェーデンのカンブリア紀地層から発見された奇妙な動物です。アリかハチのような体の前方から大きな突起が飛び出し、その先端には大きな複眼がたった一つついています。この図では見えませんが、一番前の一対の肢の間に小さな口がついています。また、大きな鰭のような肢が左右に広がっていて、泳ぎは得意だったようです。
なんといっても印象的なのは巨大な一つ目です。現生の動物でもミジンコなどは一つ目で、もともと左右一対の眼が合体してひとつになったと言われています。このカンブロパキコーペも、もともとは柄についた一対の眼だったのかもしれません。
しかしこの名前、発音しにくいですね、特に「バキコーペ」が...。
posted by センザキタツヤ at 17:51| Comment(2) | TrackBack(0) | その他の地域の動物 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする