Xidazoon stephanus
体長:10センチ程度

バージェスとならんでカンブリア紀の生物の化石産地として有名な中国チェンジャン地方にいた動物。ちょっと愕然とするほど妙な形をしています。
おたまじゃくしに、ヤツメウナギが乗り移ったような...と形容すればよいか...。
体の前半は口やエラがあり、脊椎動物っぽいそうで、後半はというと、節構造があって節足動物っぽい...。もののけチックな独特の禍々しさがあります。
眼はなく、体の前部に開いた口から海水ごと餌を取り込んでいたのではないかと言われています。肛門はしっぽの先、体の最高端にひらいていたようです。
しっぽを振れば確かに泳げそうですが、魚の背ビレ、尻ビレにあたるものがないので、あまり上手には泳げそうにありませんね。海中をさっそうと泳ぎ回る、というより海底を半ば這うような感じで移動していたのでしょうか。
それとも、体内に何か浮力を確保する仕組みがあって、海中を漂うような感じになり、しっぽで方向を制御して移動していたのかもしれません。色々想像が膨らみます。