Herpetogaster collinsi
体長:数センチ(触手と柄を含まず)
バージェスの謎の動物。
芋虫状の体から、木の枝を思わせる触手のようなものが飛び出している…、までは、まだ「コレ、どっかにいそう」な生き物なのですが、なぜか、体の途中から円柱状の「柄」のようなものが飛び出していて、これを使って、地面や他の海面動物などに、「係留」されていたようなのです。
この体なら十分這いまわったり、砂にもぐったりも出来そうなんですが、なぜか体を固定しています。そのあたりの、中途な感じが、なんともカンブリアンですね。
学名の「herpeto」は「這いまわる」で、「gaster」は「胃」。その名のとおり、芋虫状の部分の中身は殆ど胃でしめられているんだそうです。名前は「這いまわる胃」といいつつ、実は這ってなくて、係留じゃん、というあたりちょっと納得いきませんが。
ちなみに、小種名collinisiは、バージェス頁岩研究の父、コリンズ博士に捧げられたものだそう。
