2012年04月29日

サウマプティロン

サウマプティロン
Thaumaptilon
体長:20センチほど

thaymaptilon_06.jpg

葉っぱのような形をした動物。現生のウミエラ類に近いとされています。
カンブリア紀の直前に姿を現し、姿を消したエディアカラ動物の一派にもよく似た動物があり、エディアカラとカンブリアをつなぐ存在である可能性が高いという事です。
葉っぱ状の体には沢山の「個虫」がついていて、海中の有機物を取り込んで生活していたようです。
もし、この動物がウミエラに直系として、さらにエディアカラ動物の子孫だとすると、現生ウミエラ、すごいですね。「動物という生き方」がまさに始まったエディアカラから現在まで、同じ体制で粛々と生きていた事になります。
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2012年03月29日

タカッカヴィア

タカッカヴィア
Takakkawia lineata
体長:4センチほど
takakkawia_08.png

ちょっとモダンな形をしたバージェスのカイメン動物です。
ヒレ状の板が、骨格を軸にして放射状に並んでいます。
骨格の内部は空洞になっていて、ヒレ状の板とつながった螺旋にねじれたリボンのような構造があるそうです。
筒状のカイメンは、有機物が含まれた水を筒の表面から取り込み、上部の開口から外に配水しているそうですが、タカッカヴィアの特殊なヒレや螺旋リボンは、この水の流れの効率アップをねらった制御システムだったのかもかもしれませんね。
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2012年03月20日

ハゼリア

ハゼリア
Hazelia
体長:数センチ〜10センチ

hazelia_06.png

バージェスのカイメン動物。
カップ型をしたカイメンですが、同属の中で色々バリエーションがあるらしく、9種ほど記載されているそうです。
図の左は、枝分かれするハゼリア・デリカチュラ-H delicatula、右はビールグラスのようなハゼリア・コンフェルタ-H confertaです。

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2012年03月03日

ヴァウヒア

ヴァウヒア
Vauxia gracilenta
体長:3センチ程

vauxia_06.png

柱サボテンのような形をしたバージェスのカイメン動物です。植物に例えると、多肉植物のミルクブッシュなんかにも似ていますね。
化石はたくさん見つかるそうで、数百個体を超えるとか。小さくて地味な動物ですが、こういうコたちがバージェスの海中景観のベースを作っていたのでなないでしょうか。
骨格を形作る繊維どうしが癒着していて、バージェスの他のカイメンよりも丈夫にできていることが、良好な化石が多く残っている理由だそうです。

カンブリアンカフェ、今後しばらくは、固着生活のカイメンや碗足類に力をいれる所存です。
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2011年10月26日

カンブリア紀の蠕虫たち

zentyuu_15.jpg

今回は、バージェス頁岩動物群の中から、エラヒキムシとゴカイの仲間に集合をかけてみました。海底に潜って待ち伏せ生活をする肉食動物、エラヒキムシは、バージェスモンスターの中でも種類も数も多いようです。
しかし、待ち伏せ系動物は味があるというか、いいですね。現生の動物でもかなりの割合で「待ち伏せ生活」を送る連中がいますが、それぞれの戦略にそって繊細かつ緻密な習性を進化させています。

今回の登場動物は下記です。
カナディアバージェソキータオットイアルイゼラセルキルキアフィエルディア
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2011年08月28日

ゴチカリス

ゴチカリス
Goticaris longispinosa
体長:数ミリ

gotikarisu11.JPG

スウェーデンで発見された小さな節足動物です。
以前に掲載したカンブロパキコーペと同じ地層から見つかるそうで、近縁の動物と言われています。カンブロパキコーペは、巨大な一つ眼にド肝を抜かれますが、こちらは、まさかの三つ眼です。
大きな複眼の両側に柄が伸び、その先に1対の小さめの眼がついていますが、この第二第三の眼は明暗を見分けられる程度の性能だったのではないかと言われています。その用途はどんなものだったのでしょう。
一つ眼ではできない立体視を補う?あるいは、上から降り注ぐ太陽の光をもとに自分の姿勢を知るためのセンサー?それとも、ある特定の波長を反射する獲物を専食していてそれを感知するため?などなど、色々想像が膨らみますね。

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2011年08月15日

ユンナノズーン

ユンナノズーン
Yunnanozoon lividum
体長:2〜4センチ
Yunnanozoon_lividum_02.jpg
中国チェンジャンの動物。ユンナノゾーンとも記されるようです。
化石はまとまって出土するらしく、群れで生活していたのかもしれないという事です。魚のような、そうでもないような、蠕虫と見るにはなんか背ビレがついているし、眼はあるという記述も見られますが、復元図は無いものばかり...この図でも眼は表現するのをやめました。
一時は、ニンゲンも含む脊椎動物に直結するような「脊索動物」に分類されていましたが、最新の説では、半索動物に格納されています。現生の動物では、海の泥の中で生活するギボシムシなどが近いそうです。
外見は、脊椎動物のご先祖と目されるミロクンミンギアにずいぶん似ていますね。

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2011年07月11日

ヘルメティア

ヘルメティア
Helmetia expansa
体長:20センチほど

helmetia_02.jpg

バージェスの節足動物。割とおおぶりで20センチほど。
三葉虫に近縁の動物という事です。
全体的にはワラジムシ風の体で、鼻先に台形の大きな突起がついているのは、チェンジャンのクアマイアに似ています。
体の下にはブラシのような構造の遊泳用の脚が並んでいて、これをパタパタ動かして泳ぎつつ、浮遊する小さな餌を、なんらかの器官で濾過しながら食べていたのではないか、言われています。
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2011年05月24日

ディアニア

ディアニア
Diania cactiformis
体長:数センチ
diani_04.jpg
中国で最近発見された動物。姿がサボテンに似ているというので「歩くサボテン」というニックネームが付けられました。中国のカンブリア化石の有名産地、チェンジャンのある雲南省で見つかっています。
分類としては葉足類動物というそうで、この中には、カンブリア紀のスターさんであるところの、ハルキゲニアアユシュアイアが含まれます。現生動物ではカギムシが含まれるそうです。
ディアニアが注目される大きな理由は、柔らかい、芋虫のような脚を持っている葉足動物から、エビやカニ、昆虫のような節足動物が生まれてきた証拠かもしれない、という点。ハルキゲニアっぽい形の脚が硬化して、節構造が見られます。
ただ、これがサボテンに見えるか...どうか...というと、どうなんでしょう(笑)。
植物ならギリギリ、イワヒバにはみえるか...。
あと雰囲気だけなら、ウミグモ君に似ているかも。
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2011年04月24日

ハベリア

ハベリア
Habelia
体長:3センチ程度

habelia12.jpg

東北の震災の影響もあり、久々の更新になってしまいました。
バージェスの節足動物。装甲車系ですね。防御に徹しています。
体全体がイボで覆われているのが特徴です。目はないようです。
つくりながら、何かににてるな、これ、と思っていたんですが、オオゾウムシです。ゴツゴツの感じといい、ちょっとにています。
特に捕食器官があるようにも見えないので、海底をゴソゴソしながら、動物の死骸などを食べていたのでしょう。
体長3センチぐらいですから、ブローチかピアスにしたらなかなかよさそう。

本種で、カンブリアンカフェ登録、50種達成です!
今後も精進してまいります。
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2011年02月13日

クアマイア

クアマイア
Kuamaia
体長:4〜10センチ
kua_05.png
中国、チェンジャンの節足動物です。
三葉虫に近い動物とされているようです。
ワラジのように楕円形で平たい生き物で、体の前に、楕円形をした謎の突起が飛び出しています。
いまひとつ資料が少なくてこれでいいのかな〜という復元図です。バージェスにも近縁のヘルメティアという動物がいますが、それはまた後の機会に。
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2011年01月31日

オドントグリフス(2006年新復元)

オドントグリフス(2006年新復元)
Odontogriphus omalus
体長:数センチ〜12センチ
odont_03.jpg
鼻緒のとれた草履のような生物。以前に掲載した復元図は古い解釈のもので、コメントで指摘してくださった方もいたのに、ぐずぐずと改訂を怠っておりました。
以前は化石一個しかみつかっていない状態で、節構造らしきものもあったかもしれない、水中をうねうね泳ぐ動物とされていました。
しかし、2006年に大量の化石をもとに分析した結果、軟体動物の一種であることが分かったという事です。決め手は、口のまわりに生えた触手(?)を支える骨とされていた構造が、軟体動物に特有の「歯舌(しぜつ)」であることが判明した事です。これ、カタツムリなどの口にもありますね。岩の上などを這い回り、歯舌を使ってへばりついている藍藻類などをこそげ取って食べていたのではないかと言われています。
カタツムリにキャベツなどを与えると、意外なほど素早く大量に食べてしまいますが、この歯舌、「食べる器官」としてはなかりの優れものなのではないでしょうか。
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2011年01月22日

ミクロミトラ

ミクロミトラ
Micromitra Burgess
体長:数ミリ

micromitra_03.jpg

一見、これ、赤貝?という形ですが、貝とは関係のない腕足類という動物です。
現生ではシャミセンガイという干潟などに住む仲間などがいます。現生種では、殻の蝶番のところから肉茎と呼ばれる尻尾のようなものが出ていて、それを使って地面に潜ったり、岩などに固着したりしています。
ミクロミトラも、カイメン動物などに固着し、長い触手を伸ばして海中に漂う有機物の粒子を捕まえて食べていたようです。
腕足類は、今ではかなり地味な種族ですが、古生代に登場してかなり繁栄し、カンブリア紀にも沢山の化石が残されています。
posted by センザキタツヤ at 19:55| Comment(0) | TrackBack(0) | バージェス頁岩動物群 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年01月10日

バージェシア

バージェシア
Burgessia bella
体長:1センチ〜2センチ(殻の直径)
burgessia_11.jpg
平たいボタンのような動物。節足動物であることは間違いないものの、いまひとつ正体不明です。
体は、平たい円形、もしくは、パックマン的形状の殻で覆われていて、体の中には、左右に扇状広がって枝分かれした不思議な形の謎の器官が収まっています。この器官は、なんらかの消化器官ではないかと言われているようです。
この図の肢の形状とか数は、資料が少なく、かなりいい加減です。肢はいずれも二肢性で、歩行用の肢の他、体前半には細いムチ状の肢、後半ではフラップ状のエラ機能を持った肢が歩行用の肢とセットで生えています。
これらの肢で動き回って、海底の有機物などを食べていたという事なんですが、しかし、こんな特殊な形の消化器が必要な食べ物ってなんだったんでしょうか。
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2011年01月03日

カナディア

カナディア
Canadia spinosa
体長:2〜数センチ
canadia07.jpg
バージェス動物界の貴婦人登場!
ゴージャスな毛がふさふさの、これも多毛類です。背中側に鳥の羽のような扁平な剛毛で覆われ、おなか側の疣足からも細い毛の束が生えています。
これらの毛を使って海底を歩いたり、海底近くを浮遊するように泳いだりしたようです。
背中側の剛毛は、目眩ましや防御用の機能もあったのかもしれませんね。
実際に、こんな動物が目の前で動いていたら、うっとり見惚れてしまうに違いありません。

Twitter経由で、古生物を研究されている方から、スクイッドワームという、ゴカイの仲間の新種を教えていただきました。おそらく、まさしく、カナディアや、バージェスキータもこういう風に動いていたに違いありません。美しい生き物です。
ナショナルジオグラフィック→スクイッドワーム
動画!→泳ぐスクイッドワーム
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2010年12月25日

バージェソキータ

バージェソキータ
Burgessochaeta setigera
体長:数センチ
burgessochaeta_2010_2.jpg
環形動物の多毛類に分類されています。現生の動物ですと、ウミケムシなどがその仲間です。釣りエサにするゴカイも親戚です。
海底に潜って生活していたそうで、体の側面に束になって生えている毛で巣穴の中を移動していたと言われています。消化管の先がめくれるようにして吻になり、巣穴の中に身を隠したまま、それを伸ばして小さな有機物を食していたようです。
この毛を使って海中も泳げそうです。現生のウミケムシは、夜になると、これぐらいの長さの毛をえっちらおっちら、オールのように動かして泳いでいます。
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2010年12月12日

ハリコンドリテス

ハリコンドリテス
Halichondrites
体長:最大20センチほど
hali02.jpg
カップの形をしたカイメン動物。バージェスのカイメンの中では最大のものだそうです。
特徴としては「毛むくじゃら」で、全体を毛というか長い棘状のものが覆っています。
カップには小さな穴が無数にあって、そこに水が入り込み、カップの口から出て行きます。そのあいだに水に含まれた食べ物を捉えて吸収します。
カイメンを食べて生活する生き物もいたようなので、この棘は防御用なのでしょうか。あるいは、水流を制御するために何か役立っていたのかもしれませんね。
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2010年11月27日

ハイコウカリス

ハイコウカリス  
Haikoucaris ercaiensis 
体長:2センチ程度
haikoucaris02.jpg
中国、チェンジャン動物群の小さな節足動物です。
眼の大きな、ちょっとガチャピン似の顔と、どう使うのかよくイメージできない1対の大きなハサミが特徴。
体の下には、2肢型の肢がずらりと並んでいます。このうち、フラップ状のものを使って泳いでいたようです。
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2010年11月21日

サロトロケルクス

サロトロケルクス
Sarotorocercus oblita
体長:1センチ前後
satorocercus07.jpg
バージェスの節足動物です。
太い触覚と、ドカンとした大きな眼が印象的。何か、ロボットちっくなキャッチーさがありますね。
体の各体節の下から、筆の先のような脚が出ていてこれをバタバタさせて泳いだようです。こんな風に上下逆さまに泳いでいる姿で復元される事が多く、まあ、懐かしのシーモンキーっぽい泳ぎ、ということでしょう。
海底近くで生活していたのではなく、海の中層で活動していたと言われています。ということは、泥の中の餌を漁るというわけではないようです。取り立てて捕食用の器官をもっているわけでもないので、腐肉食なんでしょうか。もし、そうだとするとこの発達した眼がちょっと理屈に合わないような気もします。
カラーリングは、ホウネンエビを参考にしてみました。
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2010年11月14日

ワプティア

ワプティア
Waptia fieldensis
体長:数センチ
waptia_08.jpg
小エビのようなバージェス動物、甲殻類と言われています。
体の前半は、兜のような甲皮で覆われていて、前方にヤドカリっぽい感じの触覚と目が飛び出しています。
甲皮の下に前に4対、後ろに6対の肢が出ています。前の4対は歩くための肢で、後ろの6対はエラ兼遊泳用のものらしい。これらを使って、海底を歩いたり海中を泳ぎ回っていたようです。尻尾の先には遊泳中にバランスをとるためのフラップが1対ついています。
顎のような構造は見当たらないそうで、堆積物中の有機物を集めて食べていたのではないかと言われています。
posted by センザキタツヤ at 13:53| Comment(0) | TrackBack(0) | バージェス頁岩動物群 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする